SI便り 「西表野生生物調査隊 活動報告(総集編)2」
山脇の学び
[白浜班の3日間の活動報告]
1日目
海人の家に到着しました。管理人さんにご挨拶をし、お部屋を確認して夕食をいただいた後、避難経路の確認を兼ねた夜間調査活動に出かけました。
旧国道をずっと上がっていく途中、ヘビやクモ、カニまで様々な生物を発見。電気を消して静かに森に入っていき、か細く光るヤエヤマボタルを見ることもできました。その幻想的な様子に、皆息をひそめて見入っていました。
明日からの調査が楽しみになる1日目でした。

旧国道を上がりながら生物調査

旧国道から見渡した白浜湾と海人の家の屋根
2日目
今年は1日かけて、星砂海岸での調査活動を行いました。スノーケリングをつけて海の中を調査したところ、青や黄色、大小様々な魚、ウミヘビまで見つけることができました。たくさん活動した後、青空の下、浜辺でいただく昼食は格別です。
午後になって潮が引いてきた頃、歩いて目の前の島に渡って調査をしました。そこの浅瀬で、アマモに付いた「生きた星砂」(有孔虫という原生生物)を発見。調査活動開始から4年目にして初めて、生きた星砂を見ることができました。
アマモについた星砂のほかに、シャコやヒトデなど、たくさんの生物を観察できました。
海人の家に戻ってからは、公民館に来てくださった東海大学 河野裕美先生より「西表の野生生物について」お話を伺いました。「研究に必要なことは何か」をお話しくださり、これから1年間の研究に必要な心構えがしっかり生徒の心に伝わりました。
大学院生 晝間さよこさんの研究成果も伺い、女性の研究者の活躍を身近に感じることができました。
講演の後は、先生方を囲んで楽しい夕食会をもちました。
3日目
風 速10mという強い風のため、仲良川へは行かず、白浜湾で少しカヌーに乗りました。今までバスから眺めることが多かったマングローブでしたが、この日はカ ヌーの上から、触れるほどの近い距離で観察することができました。根や花、胎生種子もじっくりと見ることができました。
カヌーの後は、小学校の避難経路にもなっているジャングルで生物調査を行いました。ヘゴなど、亜熱帯特有の植物をたくさん見ることができました。
午後は、引き潮でできた干潟の生物調査に出かけました。ナマコやヒトデ、ミナミトビハゼ(トントンミー)など、潮が満ちたときとはまた違う生物に出会って、触れて、大興奮でした。
夜は夕飯の後に、明日に控えた調査報告会の準備です。たくさん生物を見つけたので、どの生物について発表するか悩んでしまうなぁ・・・。
4日目
少し曇っていましたが、朝食をいただいてから釣りに出かけました。サンマをエサに、工夫をしながらしばらく粘りましたが・・・残念ながら釣れませんでした。4回目の調査活動にして、初めてのボウズでした。西表のお魚は手強かったです。
海人の家に戻ってからは、昨日に引き続き、調査報告会の準備をしました。お昼に船浦班と合流。3日ぶりに全員揃い、皆うれしそうです。