山脇学園中学校・高等学校 YAMAWAKI GAKUEN JUNIOR & SENIOR HIGH SCHOOL

山脇の“いま”を伝える学園ブログ

POLARIS

中学1年 楽しむ小説講座(冬期講習国語)を実施しました

山脇の学び

 毎年、中学一年生の冬期講習では、国語の講座を開講していますが、今年度は1学期・2学期に学んだ文法事項の復習を中心とした「言葉力養成講座」と、様々な小説の奥深い主題を捉えることを目指した「楽しむ小説講座」の2講座を開講しました。
 「楽しむ小説講座」は、教科書に掲載されている小説だけでなく、漫画化や映画化されているような生徒にとって身近な小説を題材とした新しい講座で、生徒たちは原作小説をその漫画版や映画版を比較することで、「小説」だからこそできる表現とはどういうものであるのかを学びました。身近な作品を新しい観点で捉えることは、難しいことでもありますが、生徒たちは話し合いの時間などを通じて、少しずつ内容を呑み込めていたように思います。
    

 最終日には、これまでに学んだ読み方を使って、グループごとに自分たちの解釈を発表し合いました。ここで学んだことを、日常的な読書にも生かしてほしいと思います。

~参加した生徒の感想より~

(グループ学習を通して)

・同じ解釈をしていても目をつけている点が違ったり、「色」という同じ点に目をつけていても真逆にとらえて  いたりしたので面白かった。百(年待って)合(う)と書いて「百合」だと解釈している班が多くて自分は思いつかなかったので驚いた(夏目漱石「夢十夜」)。

・自分たちは男の心情に注目していたが、ほかの班は小娘や蜜柑などそれぞれ違うところに注目していたことから、注目するものによって導き出される結論は大きく異なることに気づけた(芥川龍之介「蜜柑」)

(講座を通して)

・私は小説を読む時にいつもあらすじに注目していたけれど、「雪国」を読んた時に言葉が違うとここまで内容が変わるもんなんだなと思いました。また「君の膵臓を食べたい」を読んで漫画、小説、アニメ、映画となると表現や情景がかなり変わっていることがわかり、おどろきました。また、あらすじを読むと物語の表面しか理解できないため裏とも言える主題にも注目したいと思いました。

・普段の授業よりも少し上のレベルで文章の読解に取り組めて、楽しかった。また、自分なりの言葉で自分の考察をするいい経験になった!! たくさんの文章に触れられてとても満足な講座だった!

・今回「楽しむ小説講座」では、自分では気がつけなかった細かい部分にも焦点を当てて解釈を学ぶことができたのでとても興味深く、楽しかった。「君の膵臓を食べたい」のような自分が気になっていた(よく読む)ジャンルの中での細かい描写にも注目して学び、これからの自分の読書の中でも探したら楽しそうだなと興味を持てた。自分で解釈して主題を探すのはすごく難しかったが、他の人との共有で、こんな視点もあるんだ!とたくさん驚かされた。今回授業として受けたが、1つ1つの意味に気がつくたびとてもワクワクしたので、もっと他の物語でも探してみたい。