中1 「琴の授業を終えて」
山脇の学び

【学年通信『ぱれっと』から…(中学1年)】
DSC_0032中学1年では、4月から続いた琴の授業が終わりました。日本古来の楽器でありながら、日常生活ではなかなか目にすることのない琴に触れたことは、とても印象深い経験になったのではないかと思います。
この度、琴のご指導をいただいている伊藤ちひろ先生から、特別にコメントをいただきました。その一部分を抜粋してご紹介します。
<琴の授業を終えて>
四月から行った琴の授業を終了しました。
授業では、最初に和室でのマナーについてお話ししました。玄関を上がる時の靴の揃え方に始まり、和室に入る前にはきちんと正座をして中に居る先生方、そして自分が学ぶ部屋という空間に対して感謝の意を込めて(自分がそのような場を与えて貰っている事に対する感謝)お辞儀をしてから入室(退室時も同様)、静かに琴の前に座ったら授業の始まりと終わりには「ごきげんよう」の挨拶をして頂きます。
(中略)
…私もまた次の授業で元気な皆さんに会えるのを楽しみにしています、という気持ちを込めて「ごきげんよう」と申しておりました。
その後、琴についてや楽譜の読み方など諸々の説明をして、いよいよ楽器に触れていきます。慣れない楽器に奮闘しながら、最後は皆で合奏を楽しむ事が出来ました。演奏の度に、きっとあちこちが痛んで、お稽古というものは忍耐の連続なのだと思ったことでしょう。でも、この「忍耐」が実は非常に大事で、それを乗り越えてこそ、始めて充実感、達成感を味わえるのではないでしょうか。最後の合奏までたどり着けた皆さんは、これからも新しいことにチャレンジして自分の世界を広げていけると信じています。
1300年の時を越え、今もなお演奏され続けられている琴の音楽は、現代を生きる私たちの中に脈々と流れている文化です。琴のみならず多様な芸術に触れることは、人間が心豊かに成長していく上で、水や空気のように必要なことです。沢山の心の栄養を吸収し、皆さんの芽がすくすくと伸びて大きく美しい花を咲かせるのを願ってやみません。