金沢大学 医薬科学類 深見先生の出張講義を実施しました
山脇の学び
11月8日、SI・528教室にて、高校2年のサイエンスクラスの生徒と希望者を対象に、金沢大医薬科学類・深見達基先生による出張講義を実施しました。
今回の出張講義では「薬の効きやすい人、効きにくい人を考える」というタイトルで薬物代謝について学びました。
薬物代謝とは薬・毒などの生体外物質を身体が分解あるいは排出するための仕組みのことです。金沢大学は国立大学で薬物代謝を研究している数少ない研究機関であり、深見先生は米国スタンフォード大学とエルゼビア社が論文の引用指標に基づいて毎年選定している「世界で最も影響力のある科学者トップ2%」にも選ばれている研究者です。今回SSHとして金沢大学からご案内をいただいたことで今回の出張講義が実現しました。
講義では、くすりの効力には血中濃度が関わっていること、薬物代謝反応がくすりの血中濃度を変化させること、薬物代謝酵素の遺伝子変異によって人それぞれ薬物代謝酵素の能力が異なることで、くすりの効きにくい人、副作用の起きやすい人が生じるということを分かりやすく丁寧に教えて下さいました。
高校2年生はちょうど化学の授業で有機化学について学んでいる時期です。高校の授業で学んでいる内容が大学の研究にどのように結びついていくのかをイメージできる機会になりました。
また、基礎研究から新薬誕生までの過程やそこにかかる時間と費用、薬学で学ぶ科目の内容、大学で薬学を学んだ後のキャリア、金沢大学医薬科学類の特徴などについてもお話してくださいました。
今回のような機会をきっかけとして興味を広げ医学や薬学の研究者を目指す生徒が出てくることを期待したいです。