SSH 「鳥取大学環境学習交流会」に参加しました
サイエンス(SSH)
8月2日から2泊3日で鳥取大学のご協力を頂きながら、高校生両生類サミット参加校5校による交流会を行いました。鳥取も暑かったのですが、我々はさらに熱く講義やフィールドワークに取り組み、積極的に他校生徒さんたちとの絆を深めました。
初日はちょっと早目の羽田空港集合。眠い目を擦りながら米子空港を経由して鳥取大学農学部附属フィールドサイエンスセンターへ。まずは宿舎まわりの探検を行いました。思った以上に冷たくて綺麗な小川、間近に迫る林、ゆっくり自分達のペースで見てまわり、普段は味わえない自然の気配を楽しみました。



午後になり参加校が揃いました。そして開校式、講義①です。森林教育研究所の佐野淳之先生から「中国地方における森林の歴史と樹木の働き」をお話しいただきました。森林と呼称していても、自然林や二次林といった今までは知らなかったけれど、「ああ、確かに」と思うことが盛り沢山な内容でした。ちょっと暑かったのですが、知ることの楽しさが伝わってきました。生徒間の交流はまだちょっとぎこちなかったようです。


講義②島根大学の高屋浩介先生の「もしも世界からミツバチが消えたなら?-生物多様性を失うとあなたの朝ごはんは消えるかもしれない-」は趣向を変えて青空教室です。プロジェクターやスクリーンを移動していたら生徒達がわらわらと集まってきてあっという間にセッティングが終了しました。ベンチなどを移動させて座席数を増やしたのは生徒発案&設置でした。初めての場所で、「はじめまして」の人達と上手に連携して、考えて動くことができました。周りを見ることの大切さも学べたと思います。講義を聴いて、様々な生き物のつながりを強く意識するようになったようです。共同作業のおかげか生徒間のぎこちなさが消えたようで、少しずつ交流が増えていきました。


食事の準備も片づけも出来る限り自分達でします。班は5校混合なのでお互いに声をかけながら、お仕事を進めていきました。時間はかかりましたが、みんな仲良くなれたようです。


講義③鳥取大学大林徹也先生から「映画:ジェラシックパークから生命倫理・研究倫理を考える」はみんなのよく知っている「ジェラシックワールド」との違いという面でも楽しんでいました。出来る・出来ないの判断とやっていいのか・悪いのかの判断の違いを考えるきっかけになりました。


2日目はフィールドワークです。林の中を進み、人の入らない森の中に分け入り、毎木調査を行いました。「ここ入れるの?」と及び腰だったのは一瞬で、虫や下草も何のその、みんなで協力して調査を進めることができました。年輪を確認するために幹に穴を開けるのは女子が率先してやっていたのですが、さすがに最終的には男子が頑張ることになっていました。




動物の様々な観察も行いました。ウェーダー(胴付長靴)を着て小川を探索したり、罠を使ってプラナリアを捕獲したり、様々なイモリを観察したり、実験したり・・・想像以上に自然には不思議がいっぱいありました。



フィールドワークの疲れをジンギスカンで吹き飛ばし、夜は本日調べてわかった事の発表です。制限時間ギリギリまで班ごとに討論し、グラフをつくり、スライドを見やすく工夫して、と大忙しでした。どの班もオリジナルな部分を出していて大変面白い発表で、ディスカッションも活発に行うことができました。差し入れのお茶とサプライズのアイスクリームをとてもおいしくいただきました。



最終日は鳥取大学医学部に移動して各学校の研究発表&意見交換会を行いました。各学校独自の取り組みや自然保護の様子など大変興味深く、同じ高校生の発表ということもあって学びが大きかったようです。閉会式を経て、正式なプログラムはこれで終了ですが、オプション研修が5つ用意されていて、その中から2つしか選べないのが残念そうでした。竹内隆先生のイベリアトゲイモリ研究体験会、稲賀すみれ先生の電子顕微鏡観察会、井上武先生のプラナリア研究体験会、椋田崇先生のトビハゼ研究室体験&骨格標本見学会、濱口真実先生の最新バイオ機器&環境DNA機材見学会、どれも逃すのが惜しい内容ばかりでした。


ドクターヘリに別れを告げて、米子鬼太郎空港へ行きすべての行程は終了しました。お天気にも恵まれ、多くの先生方、大学生の皆さんそして中学高校生の仲間たちから多くの刺激を受け、大きく成長したようです。学びの多い2泊3日でした。

