科学を通して社会に貢献する志を育てるサイエンスアイランド(SI)

サイエンスアイランドでは、「科学を通して社会に貢献する女性の育成」を目標に、科学への志と技術を身につけるためのプロジェクト型学習(PBL)が行われています。サイエンスアイランドの誕生以来、研究者や医師など理系の高度専門職への夢を抱いた生徒の入学が年々増加し、多くの生徒達が熱心に研究に取り組んでいます。

実験の授業「サイエンティストの時間」


中1と中2では全員の生徒に対して、中3では選択制で週1時間ずつ、「サイエンティストの時間」という実験にチャレンジするPBLを行っています。これを通して「科学をする心」と「研究のための実験技術」を育てています。ここでの能動的な活動を通して、現代社会でよりよく生きるために必要な科学的リテラシーを育むことができます。

SIが主催する全生徒への公開イベント

SIでは、大学と提携して様々な公開イベントを実施しています。専門家ならではの視点で行われる多彩な体験を通して、自分の将来への適性を多角的に探ります。

東京理科大学 「身体を使ってロボットを操作しよう」
東海大学 MITメディアラボ「アプリ作成にチャレンジ!」
東邦大学 「アルコ-ル感受性の遺伝子解析」
茨城大学・首都大学東京 『共生菌をさがせ!―小さな微生物から大きな生態系を考える― 』
早稲田大学 「TWIns研究室体験」
電気通信大学 「 盗聴者を発見せよ!~量子暗号体験~」

中3科学研究チャレンジプログラム

中3では、希望制で「科学研究チャレンジプログラム」に挑戦します。昼休みや放課後に、SIの「生命科学系継続研究室」と「科学技術系継続研究室」で本格的な研究活動を行います。このような体験により、大学や企業などの研究者や医師などを志す「気概」を育てることを目標にしています。このプログラムに参加した生徒は、「西表野生生物調査隊」として、毎年、この島ならではの多様性に富んだ野生生物の調査研究活動を積み重ねています。年度末には講堂で研究報告会を行い、YAMAWAKI JUNIOR SCIENTIST認定証」の授与を受けてプログラムを修了します。

また一昨年度より、中3科学研究チャレンジプログラムの3つの研究テーマが、科学技術振興機構(JST)の「中高生の科学研究実践活動推進プログラム」に採択され、JSTからの助成と大学の先生方の支援を受けて研究が進められています。

生命科学系継続研究の主な研究内容

マングローブ胎生種子の発芽・発根における種の特性の研究(JST助成研究)

(琉球大学熱帯生物圏研究センター)

琉球大学亜熱帯生物圏研究センターの先生から助言を受けて、研究を続けています。西表島における各マングローブ樹種の分布の地下街に興味を抱き、その発芽・発根特性からの解明をめざし栽培実験を行っています。3月には、日本生態学会にてポスター発表を行いました。

都市部の土壌環境調査と活用に関する研究(JST助成研究)

(首都大学東京・茨城大学)

首都大学東京および茨城大学の先生から助言を受けて、土壌生物の実態調査を行っています。都市部の土壌環境を知ることを目的に、土壌生物を土中カメラで観察したり、採取した土壌中の微生物を培養して、茨城大学の施設で遺伝子解析をしています。

その他の研究例

「ミドリムシの生理・生化学的特性に関する研究」、「プラナリアの効率的増殖条件と再生に関する研究」「ヌマエビの色覚に関する研究」など

科学技術系継続研究の主な研究

ロボット研究グループ
水中および土中観察ロボットの開発(JST助成研究)

首都大学東京や東京理科大学の先生から助言を受けて、水中ロボチームは西表野生生物調査隊での生物調査用ロボットを開発。土中観察ロボは、生命系の研究チームの微小動物の生息環境調査のための各種センサやカメラを組み込んだロボットの開発に挑戦しています。

PC(パーソナルコンピューター)研究グループ

4月~6月はハードウェアの構造を理解するために、デスクトップ型のパソコンを分解、製作し、さらにPCパーツの機能と役割を学びました。7月~10月は「Squeak」でプログラミングの基礎、論理思考を学び、11月~3月は自由制作を行い、映像やアニメーション製作、音楽編集、画像のレイヤー編集などで技術と自己表現力の向上をめざしました。

西表(イリオモテ)野生生物調査隊の調査研究

 

西表島は人が住む最南端の島で90%が亜熱帯性のジャングルです。観光客が立ち入らないフィールドでカヌーやシュノーケリングなども利用して野生生物の調査を行います。平成27年度より、琉球大学 熱帯生物圏研究センターの先生の指導を仰いで学術的な調査研究を行うチームと、東海大学沖縄地域研究センターの先生に特別講義をして頂いて調査研究を行うチームを作り、より質を高めた活動を行っています。

サイエンスアイランドの特任研究員による探究活動

SIでは、SIクラブ員が特任研究員として、学校から依頼された研究活動と山脇生への科学の啓蒙活動を行っています。ここでは、中学1年から高校2年生までの5年間を通して自分のテーマに沿って研究を継続させることができます。テーマによって大学の先生方のご指導を仰ぎ、学会などへの発表の場も設けています。SI主催の講演会や企業訪問など、様々な経験の場にもなっています。

化学班、物理班、生物班、数学班、天文班に分かれ、それぞれが設定したテーマに沿って探究活動を行っています。

特にロボット開発は毎年、『World Robot Olympiad』(WRO)WROという自律型ロボットの競技会での入賞を目指して活動しています。また、新たにモデルロケットの開発も始め、JAXA筑波宇宙センターで行われる全国大会をめざし、研究を続けています。