科学を通して社会に貢献する志を育てるサイエンスアイランド(SI)

サイエンスアイランドでは、「科学を通して社会に貢献する女性の育成」を目標に、科学への志と技術を育むための様々なプログラムが行われます。観察・実験をすることで得られた情報・データから、最善の解を見つける方法を身につけるべく、多くの生徒たちが真摯に学んでいます。

「サイエンティストの時間」

「サイエンティストの時間」+「探究基礎」

【1年生サイエンティスト】

「観察」や「実験操作」といった、考えるために必要な情報を集める手段を身につけていきます。また、得た情報を活用して、根拠に基づいた考察を行う機会も設けています。

【2年生サイエンティスト】

提示した課題に関して、仮設を立てた上で、その仮説を検証するための方法を自分達で考え、実際に実験を行います。また、実験して得た結果および考察を、人に正しく、効果的に伝える表現について模索する時間も設けています。

【3年生・探究基礎】

中3ではLIと統合して「探究基礎」という授業へと発展していきます。ある大きなテーマの中から問題を発見する手法や、得た情報を分析する上での統計処理を学び、自ら立てた実験計画をもとに仮説・検証を繰り返すことで、探究活動(高校での総合的探求の時間)の基本を身につけていきます。

考えを深めていく「科学」の楽しさを知る中で、主体的に物事に関わる姿勢を育てています。また、班員と協力し合って自分一人ではたどり着くことができない答えを見つける過程は、コミュニケーションの重要性を学ぶ事にも繋がります。

中3科学研究チャレンジプログラム

中3では、希望性で「科学研究チャレンジプログラム」に挑戦します。昼休みや放課後に、SIの「生命科学系継続研究室」と「科学技術系継続研究室」で本格的な研究活動を続けます。このような体験を通して、自身の理系への適性を探ります。あわせて、自ら疑問を持ち、解決する方法を考え、実行する力を身につけていきます。

このプログラムに参加する生徒は「西表野生生物調査隊」を結成し、この島ならではの多様性に富む野生生物の調査活動を行います。情報収集の手段として丁寧に「観察」を行う事が、新たな疑問を発見することや、そこから仮説を立てるために必要であることを再確認します。

また、「サイエンティストの時間」「探究基礎」で取り組んできた「自分の取り組みを他者に伝える」ことを実践する場として、山脇祭での中間報告会、年度末の研究報告会があります。他者に理解してもらう難しさとともに、コミュニケーションの中で新たな発想や課題が生まれる興味深さなど、実に様々なことを生徒が実感する貴重な機会となります。1年間の活動をやり遂げると「YAMAWAKI JUNIOR SCIENTIST」として認定され、プログラムを修了します。

主な研究活動

ロボット研究グループ

東京都立大学の先生からご指導をいただきながら、チームに分かれてロボットの開発をしています。2020年度はホワイトボードの板書を消すロボット、自律走行しながら消毒液を散布するロボット、水中の生物などを観察する水中ドローン型ロボットの開発を行いました。

PC(パーソナルコンピューター)研究グループ

プログラミングや様々なアプリケーションを通して、技術や応用力、論理的思考力を身に付けています。
これまで、ScratchやMIT App Inventor2を用いたビジュアルプログラミングをはじめ、3D CAD「Fusin360」を用いた3Dのモデリングやプロジェクションマッピング、動画の分析や制作といった多岐に渡る制作活動を行いました。近年ではAIにも用いられているプログラミング言語「Python」を用いて、アプリケーションやゲームの開発を行っています。

生物研究グループ

身近な生物を試料として用いて、生徒が自身でテーマを設定して研究に取り組んでいます。研究例としては「ベンケイソウの生育環境」「アサリの水質浄化」「カワリヌマエビ属ミナミヌマエビの色覚と視野」「金魚のウロコの再生」「微生物の細胞分裂の抑止」「市販の種子と果実からとった種子の発芽・発育状況の比較」など様々です。

また、以下のテーマは大学の先生方にご指導をいただきながら、継続的に研究を行っています。

「マングローブ胎生種子の発芽・発根における種の特性の研究」
(琉球大学熱帯性物圏研究センター・国際マングローブ生態系協会)

西表島における各マグローブ樹種の特徴や分布の違いに興味を抱き、植物の発芽・発根特性の解明と、栽培実験の結果のフィールドへ還元することを目指して研究しています。毎年12月に実施される「マングローブ学会大会」にて口頭発表を行っています(作年度はオンライン開催)。昨年の発表した研究テーマは以下の通りです。

  • マングローブ散布体の分布・初期成長特性(高1)
  • マングローブの耐塩性、身近な野菜の耐塩性、家でマングローブの胎生種子を育てる、モーリシャス重油流出事故について考える(中3)

西表(イリオモテ)野生生物調査隊の調査

 

 

特任研究員(SI部員)による研究活動

SI部は化学班・物理班・生物班・数学班に分かれ、それぞれが設定したテーマに沿って研究活動を行っています。SI部員が特任研究部員として、研究活動の発表を通して山脇生の科学に関する関心を高めていけるような活動を行っています。ここでは、中1から高2までの5年間を通して自分のテーマに沿って研究を継続することができます。テーマによっては大学の先生方のご指導を仰ぎ、学会などへの発表の場も設けています。

中学3年生の科学研究チャレンジプログラムの修了した生徒が、SI部に所属して継続研究を行うこともできます。昨年度は、マングローブの研究を継続している高校生が「第132回 日本森林学会大会 第8回高校生ポスター発表」において、「マングローブ散布体初期成長から考える生態系のつながり」というテーマで発表を行い、特別賞を受賞しました。生徒たちは自分が興味を持った内容を突き詰める事ができる機会を活かしています。

 

SIが主催するイベント

SIでは、大学や研究者と提携して様々な無学年制のイベン  トを実施しています。多彩な体験を通して、自分の将来への適性を探ります。

東京理科大学 「光センサで身の回りのものを楽器に変えよう!」
東海大学 「アプリ作成にチャレンジ!」
東邦大学 「遺伝子でわかるあなたの得意な陸上種目」
電気通信大学 「盗聴者を発見せよ!~量子暗号体験~」
茨城大学 首都大学東京「菌核を探せ!」
冨田京ー (肉食爬虫類研究所代表)さんによる講演会「楽しい爬虫類、恐竜の世界」(2017 年度)
藤原すみれ (国立研究開発法人産業技術総合研究所)さんによる講演会「夢の現実化に努力する山脇生へのメッセージ」(2018 年度)

SI便り