誰かのための役に立ちたい! | LIでの授業

「自己知」「社会知」を高め社会で活躍する志を育てる

近代以降の社会は、様々な人々が交流し合うことによって成立しています。違った環境・文化のなかで生活し、異なる価値観を持つ人々と関わり合うなかで多様性に触れ、相手を理解することや自分を理解してもらうためのコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力は、自分自身の能力を発揮して社会に貢献するためにとても大切な力です。
L I は、課題を発見し考察する力・情報を収集し分析する力・発想力・協働力・表現力など、社会で活躍するために求められる力を育む場所です。個人の問題意識を明確にして、それを互いに共有し、そして個人に戻って振り返りによって得られる新たな気づきからより深い「自己知」「社会知」につなげていく、プロジェクト型学習の拠点となっています。たくさんの文章を読み、たくさんの文章を書く国語科の「知の技法の時間」・社会科の「多読多筆の時間」をはじめ、その他の教科や総合学習・部活動におけるグループディスカッションやプレゼンテーションによって意見を交換・発信する取り組みに活用しています。修学旅行などの校外教育もプロジェクト型学習の機会と捉え、L I をその企画や準備の場、そして成果の発表・展示の場として利用しています。高2修学旅行は「私たちの世代が築く未来のアジアの平和」をテーマとし、長崎での平和学習をした後で、立命館アジア太平洋大学の留学生とアジアの平和について議論・プレゼンテーションを行ったり、琉球大学の学生と基地問題について議論したりしています。いずれも本校L I の教育理念を象徴するプログラムになっています。
また、平成28年度よりL(Iリベラルアーツアイランド)部を立ち上げ、報道・政治経済・地理歴史・文学など、人文・社会科学系の様々なテーマについてのアカデミックな活動を展開しています。昨年度は部員全員で模擬裁判を行ったり、政治経済班の高校生が全国高校教育模擬国連大会に参加したりしました。また、各種コンテストへの応募や小論文指導などを通じて、問題発見・情報収集・論理的思考力・意思の言語化など社会に出てから必要な力を育成するとともに、新しい大学入試や海外大学入試にも活かせる取り組みを進めています。

LIでの授業

リベラルアーツアイランド(LI)では、社会科の「多読多筆の時間」が行われます。これは現代社会に起きるあらゆる課題に向き合い、さまざまな意見を総合して新しい解決策を導く力を育てる学習。「知の技法の時間」(国語科)やさまざまな校外学習とも連携しながら、自己知・社会知を高める活動を行っています。

社会科中学3年「多読多筆の時間」の例

大まかなテーマ 課題文 著者
ものの見方 真実はひとつじゃない 森 達也
多数決民主主義 茶色の朝 フランク・パウロフ
お金の役割・功利主義 マネーエイジ 星 新一
教養とは 実学の限界と教養の再建/教養は滅んだのか 井尻千男/高橋英夫
格差社会 一度の病気で貧困におちいる人々 堤 未果
コミュニケーション 演出家の仕事 栗山 民也
自己啓発 Stay hungry, Stay foolish スティーブ・ジョブス

※各回、指定原稿用紙を使って論文作成→添削→電子黒板にて数通使ってコメントしています。

◎オリジナルテキスト『Liberal Arts for Yamawaki Girls』の構成

インプット編(公民のポイント集+時事的テーマ)

アウトプット編(アカデミックライティングの技法・プレゼンの技法)

【授業の冒頭に一人ずつ行うプレゼンテーションのテーマ(例)】(テーマは各自設定)

救急車を有料にするべきか なぜ日本人の幸福度は低いのか
マイナンバー制度は必要か否か 高齢者の運転免許証返納について
イギリスのEU離脱の影響 マタニティマークは必要か否か

【国語科「知の技法の時間」課題文の例(昨年度中1で実施)】

テーマ 内容 作品
ものの見方 「言葉」の働きについて考えよう 金田一秀穂『15歳の日本語上達法』
「数字」の働きについて考えよう 森博嗣『科学的とはどういう意味か』
「感覚」の働きについて考えよう 藤田令伊『現代アート、超入門!』
他者との関係 「ルール」について考えよう 菅野仁『友だち幻想』
自然界に学ぶ「他者とのつきあい方」 山極寿一『ゴリラは語る』
「やさしさ」について考えよう 森真一『ほんとはこわい「やさしい社会」』
自分らしさ 自己イメージについて考えよう 榎本博明『<自分らしさ>って何だろう』
ジェンダーについて考えよう 若桑みどり『お姫様とジェンダー』
性格について考えよう 小倉広『アルフレッド・アドラー』
多様性 文化の画一化について考えよう 青木保『多文化世界』
異なる価値観の衝突について考えよう 保坂俊司『宗教の経済思想』
生物学的多様性について考えよう 花里孝幸『生態系は誰のため?』

※各テーマの最後には、答えが一つではない問題に対する意見をグループで討論・発表をし、さらにそれを踏まえて改めて自分の考えを深めます。