中3英語 PBL型学習『知るとは何か?』を実施しました
学園便り
『「私は〇〇さんを知っている」と言ったとき、その人を知っているっていうのはどうやって説明するの?』という投げかけから始まる全5回に渡るPBL型授業を英語で行いました。
生徒達は「知る」ということに焦点を当てながら、論理的思考や批判的思考を学んでいきます。
初日には、まず自分が知っていることを挙げてもらい、その「知っている」を他の友達に説明できるようにします。説明を聞いた友達は、「なんで?」「どうして?」と畳みかけるように質問をすることで、「自分が知っているものとは何か?」を改めて考察します。
2日目、3日目には、いくつかの例を踏まえながら、「Certainty(確実)」と「Absolute Certainty(絶対的確実)」の違いを学びます。『生き物は最終的に死ぬ』が、Absolute Certaintyにならないことに、生徒達は頭を悩ませて議論をしていました。その流れで、徐々に帰納的思考と演繹的思考について論理展開をしていきました。
4日目には「Syllogism(三段論法)」についてを学び、Absolute Certaintyとの関係を学びました。「馬は足が4本です。私の机は足が4本です。従って、私の机は馬です。」がおかしな理由をロジカルに説明してもらいました。
中学3年生は1年間かけて仮説を設定し、それをもとに探究をしています。5日目には、自身の仮説を見直し、ロジカルエラーを見つけ出し、解決策を導き出した上で、友達にそれを説明して、本PBL活動は終了となりました。
難しい内容でしたが、終始生徒達は笑顔を絶やさず、必死で議論を白熱させていました。議論の末、自分たちの中で解決をしたときには、「すっきりした!」「楽しかった!」と笑顔で答えてくれた生徒もいました。このような思考訓練の場を設けることで、グローバルな社会においても戦っていけるような思考プロセスを少しでも身につけてもらえていたとしたら、今回のプロジェクトは大成功です!
<生徒達のリフレクション>
・あいまいな知識や自分のものさしで測ったことを言う際には注意が必要だと思いました。自分基準で相手に話しても伝わりづらいし、人によって大幅に解釈が違ってしまうと感じた。
・物事の本質を考えて理解する必要がある。
・「知る」ということは、相手に「なぜそうなるか」を説明できる状態である。
・「説明する」ときには、自分のその知識が本当に正しいことかどうかを考えなければならないと思う。また、「聞いてみる」ときには、その情報を自分の知識として蓄えてよい、正しい情報なのかを考えなければならないと思う。
・自分の仮説には抜けていることが多いことを学んだ。また、内容が抽象的過ぎて相手に伝わっていないことも学んだ。