日本各地のフィールドで実施するプロジェクト型学習
(Project Based Learning)

本校の校外学習は、日本各地のフィールドで様々な課題に取り組むプロジェクト型学習(PBL)として企画しています。どの校外学習でも「そこの土地にしかない自然や歴史遺産の調査」「現地の方との交流」「仲間との協働作業」をテーマにして、様々な課題に取り組みます。そこでは、一つひとつの成功体験を積み重ね、何事にも果敢にチャレンジする精神を身につけます。学年が進むごとに高まるハードルを乗り越え、最後には「若い世代のグローバルリーダーとして世界の平和へ貢献する」という課題に取り組みます。

中1 オリエンテーション研修

入学間もない5月、房総で、チームビルディングやデイキャンプ、自然観察などを1泊2日で行います。それぞれのプログラムごとに編成されたグループで協働していくことを通して、友人との関係の取り方の基本を学び、交流を深めていきます。

中2 春の校外学習―富士を展望する足和田山登山

富士山の展望台として有名な足和田山に登山をします。「富士の高嶺こそ、まことの人の姿よと~努め励みて世に立たん」と謳う校歌と「ハートに富士」の校章にこめられた「志」に心を重ねます。

中2 夏季学校―白馬での自然体験学校

中2では自然の美しさを実感できる場所として長野県白馬村を選んで、2泊3日の様々な自然体験プログラムに取り組みます。まずは、青木湖キャンプ場でのカヌーに挑戦します。暗くなってからは、インストラクターと一緒に大型のカヌーで漆黒の湖に漕ぎ出し、ホタルクルーズを行います。また、八方池までハイキングをします。八方池とその水面に映る北アルプスの雄大な展望に感動したり、登山道の両側に咲き誇る高山植物の美しさに目を向けたりします。
復路では白馬マイスターの解説を聞きながら高山植物のスケッチに取り組みます。事後学習としてスケッチした高山植物の種名を調べます。

中3 修学旅行とチャレンジプログラム研修

「スタンダードクラス」は、日本文化のルーツを探るフィールドワークとして5月に関西方面への修学旅行を行います。奈良では東大寺・法隆寺などの世界遺産を見学し、京都ではグループ別行動によるフィールドワークを行います。京料理を味わったり、能舞台の観賞をしたりすることで、国際社会に自国の文化を発信するための基礎を身につけます。
「科学研究チャレンジプログラム」選択者は、西表野生生物調査隊として5月に沖縄の西表島で野生生物の調査活動に取り組みます。西表島の国道の終点にある公民館に宿泊して、野生生物の調査をするとともに、地元の方々と野外料理を楽しんだり西表の郷土の芸能を一緒に踊ったりして、日本の文化が多様であることを体感します。
「英語チャレンジプログラム」選択者は、5月には、都内の大使館訪問や能のワークショップ、外国人留学生とのOne-day Excursionを行います。3月にはイギリス語学研修で1年の活動の成果を試します。

高1 夏季学校 富士山探究

「自分が生きていく場所」をテーマに、2泊3日で富士山とその周辺の自然観察を行います。さらに自然だけでなく、歴史・風土・文化も含めて、グループで課題を決めてフィールドワークをします。現地での調査の成果をポスターにまとめ、発表大会を行い、探究学習の基礎を実践的に学びます。

高2 九州・沖縄修学旅行―世界の平和について考える

「自分が生きていく時代」をテーマに、長崎と沖縄に2泊ずつ、5日間で行います。戦争、核兵器、基地問題などを実際に見て聞いて、グループを編成してその結果を報告し合い、討論をしてさらに深く考えます。自分が生きていくこれからの時代、社会と真剣に向き合うとともに、物事を多面的に考えることの大切さを学びます。

 

 スキーチャレンジキャンプ

毎年、中1 から高1 まで100 名以上が参加するイベントです。初心者は雪山での未知のスポーツへの挑戦として、経験者は山脇スキーテストを目標に急斜面への挑戦を通して、チャレンジ精神を鍛えます。

Student Interview

自然の中でいろいろな体験をして、
友だちとの関係も深まりました。
中学3年|A.H.
夏季学校はとにかく楽しいです! 中1はプールで泳いだり海でのシュノーケリング、中2は登山や湖でのカヌーなど、自然の中でいろいろなことが体験できます。班で行動する機会も多く、ふだん話したことのない友だちと仲よくなったり、友だちの意外な面を発見したりして、関係も深まりました。みんなで協力し合うことで、クラスの団結力もとても強くなりました。

Student Interview

シアターラーニングやスピーチコンテストで自信がつきました
高校1年|
みんなで正解のない「円盤問題」に取り組むシアターラーニングでは、初めて話す相手とも真剣に意見を交わす経験を通して、固定観念から抜け出すとともに、自分の意見を堂々と話せるようになりました。また中1・2のスピーチコンテストでは、ひとつのテーマについて深く考え、将来まで見据えて文章を書き、人前で発表したことで、論理的な思考力や発信力が培えました。今後も自分を認め、人の意見も聞きながら成長していきたいです。

Student Interview

物事を多面的にみる大切さを実感しました
高校3年|
山脇の校外学習は幅広く、やりたいことを見つけたり、興味を深める機会になっています。特に高2の修学旅行で沖縄を訪問したことは、考え方の変わる大きな経験になりました。米軍基地の近くに住んでいる方からお話を伺い、現地に身を置くことで、騒音被害を体感する半面、米軍家族の使っていた家を観光資源として活用しているのを知り、基地問題が否定的な面だけではないということに気づかされました。物事を先入観で決めつけず、常に多面的に見る姿勢を身につけることは、今後の学びや将来にも活きると感じています。