山脇学園中学校・高等学校 YAMAWAKI GAKUEN JUNIOR & SENIOR HIGH SCHOOL

山脇の“いま”を伝える学園ブログ

POLARIS

2学期が始まりました

山脇の学び

2学期の始業式は、登校している2学年には各教室へ、その他の学年には自宅へZoom配信をして実施しました。

2021年度 2学期始業式 学校長式辞(高等学校)

みなさん、おはようございます。

このようなリモートの形でみなさんと2学期をスタートすることになるとは、1学期終業式には予想していませんでした。新型コロナ感染拡大は、この夏、私たちの予想を大きく超えて日本中を覆い尽くしました。特に顕著なのが若い世代の感染増加です。東京都の感染者全体に占める10代以下の割合は7月以降増加し続け、9月からのさらなる感染拡大も懸念されています。

このような状況下で、みなさんとご家族と先生方の安全を守ること、みなさんの日々の学習活動が継続できること、この2点を最優先して2学期スタートをオンライン授業とすることを決めました。先生方は皆さんの顔を見て、対面で授業したい気持ちをZoomでの授業に注ぎます。

みなさんはその熱い授業を、受け身になることなく、しっかり頭と心を動かして受けることと思います。が、大事なことは、参加して終わりではなく、授業を受講した後、自分なりのやり方で、習ったことを振り返り、構成しなおし、活用することです。その作業こそがあなたの「学び」につながり、必ずや授業の効果を倍増させます。ぜひ意識してみてください。

さて、2学期は本来、山脇祭や体育祭があって、学園が活気にあふれる時期です。行事にひたむきにうちこみ、当日だけでなくそのプロセスもみんなで頑張って楽しもうとする山脇生の姿が、私は大好きです。昨年は、様々な制限の中、実行委員を中心とする皆さんのあきらめない思いが最大限生かされた行事の実施ができました。しかし今年は、現状ではまだ見通しを立てることが難しい状況です。

高2の皆さん、ここまで様々な制限があった中、行事や部活の企画や運営について、仲間や後輩の安全を配慮し、できることをやろうと、精一杯考え、頑張ってきてくれたことを知っています。そんなあなた方の想いに心を寄せる声が、先生方からも高3の皆さんからも聴こえてきます。今は、思い描いてきた高2としての日々ではないかもしれない、けれどもそんな中で、何もできない、と思うか、できることを探すのか。やりたいと思っていたこと、後輩に伝えたいと思っていたことの一番大事な部分は何か。この状況のなかでそれをどう実現したらいいのか。改めて考えながら、学校登校開始後の想定や準備を進めていてください。そして高1生の皆さんは、そんな高2生の背中を見、想いを汲みながら、受け継ぐべきものを受け取ってほしいと思います。

今は「みんなで取り組む」ことには制限があるけれど、「ひとりで取り組む」ための時間やゆとりはいつもよりあります。発想を変えれば、何事にも自分なりのやり方を組み立てたり、目標に向かって自分で運転していく力をつけたりすることができる時です。今打ち込むことや目標が見つからない、という人がもしもいたら、3年後、5年後、10年後の社会に立つ自分に思いをはせてみてください。自分の周りの小さな世界だけではなく、視野を遠く広く持って、日々動いている世界の情勢に目を向け、今起こっている様々な問題について考える時間、またみなさんがこれから生きていく未来社会に照らして、自分がどう生きるかを考える時間を持ってほしい、と思います。

高3の皆さん、高校生の夏が終わりました。残された日々を「もうこれしかない」と思うか「まだこれだけある」と思うか、それぞれだと思いますが、ないものを憂えるよりも、あるものを最大限どう活かすかを考えた方がいいですよね。先日の模試日に登校された皆さんは、気負わない明るい、いつもの表情に見えました。「リモートで大丈夫?」と聴いたら「大丈夫ですよ!」「自分のペースで頑張ります」などと答えてくれた皆さんに、頼もしさも感じました。もしも孤独やストレスを感じたら、時にはみんなで歌ったあの歌を聴いたり、口ずさんだりするのも、きっとリフレッシュになると思います。

この夏のオリンピックパラリンピックでは、困難や様々な障害の中でも決してあきらめず、努力しチャレンジし続ける姿の尊さを目の当たりにしました。何事も予定通り期待通りには進まないこの時期ですが、できることに感謝し、精一杯取り組むこと。そこから私たちが何を学びとったかは、すべてが通り過ぎたときにわかるのかもしれません。どんな状況であっても、前を向いて成長を続ける皆さんの姿を、先生たちは応援し、見守っています。

さあ、2学期が始まりました。学ぶ場所は離れていても、皆さんは山脇生としてつながっています。休み気分は一掃し、気持ちはしっかりと引き締めて、それぞれがご自身の成長につながるスタートを切ってください。

学校長の言葉をしっかりと受け止め、自ら考え、自ら動く山脇生の力を、私たちは信じています。