東京農業大学×山脇学園『大学の学び体験会』を実施しました
2022年12月26日(月)、東京農業大学世田谷キャンパスにて、東京農業大学×山脇学園 「大学の学び体験会」を実施し、中学2年生から高校2年生までの生徒と保護者の方で合わせて80名以上が参加しました。
はじめに、小林順入学センター長よりご挨拶をいただき、応用生命科学部学部長の山本祐司教授より応用生命科学部での学びについてご説明いただきました。
模擬講義では、各学科での学びを体験しました。農芸化学、醸造科学、食品安全、栄養科学に関する12種類の講義から各自3つを選んで聴講しました。
模擬講義のあとの昼食は、大学の生協を利用したり、学食で食事をしたり、ここでも少しキャンパスライフを体験することができました。
午後は生命科学部長の坂田洋一先生より生命科学部での学びについてお話をいただいたあと、実験室に移動して実習を行いました。

実習は、3つの中から事前に選んだものに参加しました。普段学生の方が使用する実験室、大学の研究が行われている研究室で実習に参加し、大学での研究生活を垣間見ることができました。生徒の皆さんの実習中、保護者の方には実習やキャンパスツアーにご参加いただきました。
バイオサイエンス学科「どちらがあまおう?」、分子微生物学科「微生物の種類を調べてみよう」の実習では、味覚や見た目、顕微鏡観察の結果、PCR法や電気泳動などの分子生物学的手法を駆使して品種・菌種を見分けることに挑戦しました。「どちらがあまおう?」ではスーパーでもよく目にする品種”あまおう”と”とちおとめ”、「微生物の種類を調べてみよう」ではヨーグルトのパッケージでよく名前を見かける”乳酸菌”と”ビフィズス菌”を見分けました。肉眼では見えないDNAを増幅して可視化することで、五感だけでは難しい同定も行うことができました。
分子生命化学科「香りの変化で化学反応を体感してみよう」の実習では、バラの香気成分であるゲラニオールを酸化することで、シトラールを合成することにチャレンジしました。できたシトラールは、レモングラスの爽やかな香り!嗅覚だけでなく、機器を用いたTCL分析や赤外吸収スペクトル測定の結果から、目的の生成物が得られたことをデータからも確認できました。物質の構造が変化すると、異なる性質を示すようになるおもしろさを体感できました。
模擬講義、実習を通して、大学での学びや研究の最前線の内容を中高生向けにわかりやすくお話しいただきました。中学の理科、高校の生物、化学、物理で学んだ内容もたくさん登場し、現在の学びが大学での学びにどう繋がり活きるのかを実感できた1日となりました。また、この日は大学の講義最終日ということで、学生の方もキャンパスにいらっしゃいました。キャンパスライフをイメージする機会となり、大学で学ぶことを目標に、楽しみながら今後の学習に向かう原動力になる1日となったのではないでしょうか。
★参加した保護者の方、生徒の感想です。
〇中学の学習レベルを遥かに超えていて難しかったですが、その分野の最新情報(調べても出てこない)があってとても興味を惹かれました。楽しすぎて表現しきれません。保護者にとっては農業大学のイメージが大きく変わりました。植物を細胞レベル、遺伝子のレベルで研究していて、また微生物を利用した新しい医療の可能性もあり、医薬学と近い事に驚きを覚えました。
〇まだ進路については、何も決めていない中学生で、大学の内容は難しいかなとも思いましたが、難しいけれども興味を持ちやすい内容で、楽しく過ごせました。
〇初めて大学という場所を訪れて、驚きと憧れで終始キラキラと目を輝かせていました。今後、進路を決めていく上でとても良い経験になったと思います。
〇改めて実験室や実験機器の充実さに驚き、実験がスムーズにできることにとてもすごいなと感じました。実験器具がないからできないと言わせないよう沢山充実させているということにとても納得しました。また実験説明のTAの方の説明がとてもわかりやすく、沢山研究発表の機会があり、コミュニケーション力や考える力がつくなどとても詳しく実験外の質問にも答えてくださりとても充実した時間を過ごせました! 是非また参加する機会があれば参加してみたいと感じました。